<内容>
歴史は輪廻する――混迷極まる政治。相次ぐ災害。そして戦争へ。
日本が歴史的転換を果たす動乱の十年間を描いた、空前のエンターテインメント巨編を、
語りの魔術師・古川日出男の完全訳で。
《監督》山田尚子
《脚本》吉田玲子
《キャラクター原案》高野文子
《音楽》牛尾憲輔
ページをめくる手も、涙も、止まらない。
混迷極まる政治。相次ぐ災害。そして戦争へ……
国が変わる、歴史が変わる。
日本が歴史的転換を果たした動乱の10年間を描いた、文学史上空前のエンターテインメント巨編を、
語りの魔術師・古川日出男の完全訳で。
「古代日本で最も武張った年代記。栄華から滅びにいたる道筋の哀感を、語り物につながる文体で伝える」――池澤夏樹
「『平家』は一人の作者の手で書かれたのではない。一人の琵琶法師の声で語られたのではない
多数の多声。そんなポリフォニックな中世のメガノベルをいかに訳すか?
さいわい僕は答えを持っている。さあ、現代の『平家』だ」――古川日出男
帯装画:松本大洋
月報:高畑勲/安田登
解題:佐伯真一
解説:池澤夏樹
平安末期、貴族社会から武家社会へと向かうきっかけとなった、いわゆる源平合戦と呼ばれる動乱が勃発。
武士として初の太政大臣となった平清盛を中心に、平氏一門は栄華を極めるが、悪行を重ね、
後白河法皇の謀計を背景に、頼朝や義仲、義経ら源氏によって都を追われる。
十七歳の若武者・敦盛の最期、弓の名手・那須与一の活躍、屋島・壇の浦の合戦、
そして幼帝・安徳天皇を伴った一門の入水……琵琶法師により語り継がれ、無常観を基調に描かれた軍記物として、
後世日本の文学や演劇などに多大な影響を与えた大古典。
圧倒的語り口による、類を見ない完全訳。
関連ワード:
古川日出男 /
河出書房新社